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二度あること

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プロサッカー選手を目指していた僕は、二十歳の誕生日をブラジルで迎えました。

あの当時の「外国」は本当に「外国」で、通信手段は、高くて滅多にかけられない国際電話と、二か月に一通くらいのペースで届く手紙くらいのものでした。

 

何かあるたびに気軽に帰国できるようなお金も時間もなく、成人式にも姉の結婚式にも出席しませんでした。 

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「振り返り」が教える、期待していなかった自分らしさ

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このブログでの初めての記事にも少し書きましたが(男は女が必要(A Man Needs A Maid) - Dub Log)、ブログ再開を決意した元々のきっかけは、非常にお世話になった方々への近況報告の手段として「ブログを」と促されたから、というものであります。
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日本人という外国人

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市街地から徒歩圏内にあり、かつては最悪の治安だったが今は多少マシになったエリア(フラットメイトのゲイ談)にある僕の家は、大型スーパーマーケットの裏に位置します。

どこに出かけるにもそのスーパーの前を通っていくのですが、壁や建物の落書きの多さが治安の悪さに比例しているのかのごとく、必ずこのスーパーの前にも幾数もの犬のフンが転がっています。

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「一瞬の夏」の終わり 2

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そのノンフィクション小説は、主人公のボクサー「カシアス内藤」がいかにして因縁の相手「柳済斗」との再戦を果たすか、あるいは果たせないのか、という内容のものでした。

 

そして著者である沢木耕太郎が一役を買って、そのマッチメイクに奔走するというものです。

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「一瞬の夏」の終わり 1

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ヨーロッパの冬はたいてい日本より厳しく、夏は日本よりだいぶ過ごしやすいのにもかかわらず、多くの国でサッカーリーグのシーズン期間に秋~春制を採用している理由は、放映権を持つ衛星放送会社の意向が働いてのもの、ということをロンドン時代のコーチ仲間に聞いたことがあります。

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自然、この上なく不便で堂々としたもの 2

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初対面の相手でも、ある程度の時間を話せば、表情やその話し方で相手が天然かどうかを嗅ぎ分けることが出来ます。

 

第一関門で、彼女は「クロ」でした。

 

ろくに英語もしゃべれないのに「コールセンターの仕事を探している」あたりにもポテンシャルを感じます。

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自然、この上なく不便で堂々としたもの 1

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平熱な毎日を送り続けているもう一つの理由は「周りにアホがいないから」というものです。

おそらくこれが一番の理由です。

 

月一ペースでサーフィンをしに、吉祥寺から千葉の実家に帰ってくる僕を、ブラジル在住だと思い込んでいて、尚かつ、ダライ・ラマを「ダライラーマン」というヒーローだと信じている、小5の甥っ子が僕にはいます。

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